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vol.223 事故米穀の不正規流通問題について

2008/09/19 アーテック倶楽部ニュース

暑さもだいぶ和らぎ、秋らしくなってきましね。秋といえば収穫の秋!!今年はお米やキャベツが豊作のようです。キャベツにいたっては過剰で値崩れを防止するために一部出荷を停止し大量に廃棄されたようです。一方でレタスなどは豪雨の影響で例年の倍の値をつけているようです。自然相手は本当に難しいですね・・・。

◆事故米穀の不正規流通問題について

昨年から相次ぐ食品偽装問題。終焉をむかえたかと思っていたら、また大きな問題が発覚しました。今回はその問題について調べてみました。

◆どうしてそんなことをしたのか?
コメは利用方法によって価格が極端に変わる特殊な農産物。たとえば主食用として流通する場合はトンあたり30万円から35万円ほどですが、これがせんべいや焼酎原料などの加工用米として流通する場合には5万円、工業用のりとして販売する場合は高くても1万円。通常は品質の悪いコメを加工用米や工業用に回すのですが、業者としては工業用として安く買い入れたコメを、焼酎原料などとして売ったり、混ぜたりすると、それだけで莫大な利益となります。

◆農林水産省は不正を監視してこなかったのか?
通常、事故米は買い取った業者から加工計画書を提出させ、計画通り工業用などに加工するのか、農水省の職員が処理現場に立ち会って確認することにしています。
ところが職員は加工すべてを見張っているわけではありません。そこで問題の業者は計画よりも少なめに加工し、食用に回していたようです。
農水省はだまされたと主張していますが、コメは昔から不正流通が後を絶ちませんでした。食用に転用されないように、加工や販売先などを徹底して確認すべきでした。

◆農林水産省より発表の今後の再発防止策について
○食品衛生上問題のある事故米穀については、消費者が不安を感じることのないよう国内流通する可能性を断つこ とが基本。今後は、そうした事故米穀の販売をやめ、輸出国等への返送や焼却等廃棄処分。
○米トレーサビリティーシステム、米関連商品の原料米原産地表示制度の確立に向けて検討。
コメは今後バイオ燃料につかわれたり、家畜のエサになったりするなど、利用を拡大する方向にあります。こうしたコメが他用途米や主食として紛れ込むことはないのか、安全面からの仕組みを早急に考える必要があります。
日本国民の主食であるお米が安心して食べれるよう、消費者側の立場からも目を光らせていかなくてはなりません。