お知らせ
Vol.356 ヒスタミン中毒
2019/10/16 アーテック倶楽部ニュース
こんにちは。新入社員の都築です。ようやく涼しさも感じられるようになり、やっと秋らしくなってきましたね。
秋といえば私はもっぱら食欲の秋です。さつまいもやカボチャを使ったスイーツがたくさん楽しめるのでこの季節は大好きです。今年もカフェやコンビニスイーツなど、食べたいだけ食べてしまおうと思います。
★☆ヒスタミン中毒☆★
8月に沖縄の小中学校でシイラの魚フライを食べた生徒など約50人が唇や舌がしびれ、ぴりぴりするという症状が報告されました。軽い症状で、しびれは食後1時間ほどで治まったそうですが、専門家によると、不適切な温度管理によるヒスタミン中毒の可能性が高いとみられるようです。今回は改めてヒスタミン中毒について調べてみました!
■症状
多くの場合、食べた直後から1時間以内に、顔面、特に口の周りや耳たぶが赤くなったり、じんましん、頭痛、おう吐、下痢などの症状が出ます。重症の場合は、呼吸困難や意識不明になることもありますが、死亡事例はありません。
発生年 | 原因食品 | 患者数 |
---|---|---|
平成30年 | サバの塩焼き | 36人 |
平成25年 | イワシ団子の甘辛煮 | 18人 |
平成25年 | イワシのつみれ汁 | 109人 |
平成24年 | イワシハンバーグ | 19人 |
■原因となる食品
「ヒスチジン」というアミノ酸が多く含まれる赤身魚(マグロ、ブリ、サンマ、サバ、イワシ等)や、その加工品がほとんどです。海外では鶏肉、ハム、チェダーチーズが原因となったこともあります。
■加熱や冷蔵では防げない
- ヒスタミンは加熱調理しても分解しないため、一度ヒスタミンができてしまうと、煮ても焼いても減ることはありません。
- 0 °C〜10 °C の冷蔵保存の場合、ヒスタミンができてしまうことがあります。冷凍保存中にはヒスタミンができることはありませんが、冷凍する前にすでにヒスタミンの量が増えていると、食中毒が起こってしまいます。
■予防のポイント
- 生の赤身魚は常温で放置は避けましょう。冷蔵でも、長期間の保存はヒスタミンの量が増えることがあるので、冷蔵の場合はできるだけ早く喫食をしましょう。
- 赤身魚の干物など加工品も、低温保存をしましょう。
- 冷凍した赤身魚を解凍する時は、冷蔵庫で解凍するなど、可能な限り低温で短時間のうちに解凍しましょう。凍結と解凍の繰り返しは避けてください。
- 食品中にヒスタミンができていても、外見の変化や腐敗臭はありません。しかし、ヒスタミンが大量にできていると、食べたときに舌が「ピリピリ」することがあります。香辛料によるものでなければ、食べるのをやめてください。
- ヒスタミンはすでに生成されていたら無くならないので、食材を信頼のおける業者から購入し、時々で良いので納入業者にヒスタミンの検査成績もらっても良いでしょう。
~ 出典 ~