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vol.61 殺菌灯について
2001/05/25 アーテック倶楽部ニュース
最近雨が多くなってきました。もうすぐ梅雨の季節です。4月から、腸管出血性大腸菌(O157)による食中毒の発生が目立ってきました。同時に害虫にも注意が必要な時期になってきました。日常業務の中で、つい怠りがちな部分などを調理に関わる栄養士・調理員さん皆さんでチェックしましょう。
殺 菌 灯
殺菌灯って、よく見かけますが、どれだけの効果があるのでしょうか?
点灯していれば必ず効果はあるのでしょうか?人体には影響はないのでしょうか?今回は殺菌灯について考えてみましょう。
●殺菌灯とは?
“紫外線”を発生させる蛍光灯のことを言います。
一般的に紫外線は波長が100nm~400nmのものを言い、波長300nm前後の紫外線は健康線と呼ばれ、体内でのビタミンD生成に役立っています。
また、波長250nm前後の紫外線は殺菌線と呼ばれ、殺菌効果が特に強いため、殺菌灯に使用されます。
この紫外線は微生物の核酸(DNA)を破壊するため、殺菌灯として利用できます。
また、360nm付近の紫外線は補虫機として虫を誘因するために使用されています。
●紫外線の効果
殺菌灯に用いられている紫外線は照射された表面や、透過する空気すべてを殺菌します。
しかし照射された表面のみなので、包丁・まな板などの殺菌には有効ですが、スポンジやたわしなどの内部まで殺菌を要するものには向いていません。
大腸菌や赤痢菌などは、15wの殺菌ランプを50cm離して照射すると約1分前後で90%殺菌が可能です。
カビなどを含めても約1時間の照射で十分に殺菌可能です。
●人体への影響
紫外線の中でも殺菌灯に用いられる波長250nm前後の紫外線は、特に人体への影響の大きい紫外線です。
直接皮膚などへあたった場合、日焼けなどの可能性や、殺菌灯を直視しますと3~4時間後に目が痛くなる、といった症状が出ることがあります。
照度が弱くても長時間浴びることにより、人体への影響が出ますので、人が常時いるところでの殺菌灯の直接照射は避けた方がよいと思われます。
厨房内全体で殺菌灯を照射するのであれば、作業終了後、殺菌灯を点灯させて帰り、翌朝消灯するのが良いでしょう。
●殺菌灯交換の目安
殺菌灯は連続点灯約3,000~4,000時間(約6ヶ月)が寿命の目安とされています。
寿命が近づくと紫外線の量が減少するため、殺菌効果が減少していしまいます。
交換した日にちは記録して定期的に交換しましょう。新しい殺菌灯ほど紫外線の量 が豊富で殺菌効果が高くなります。
最低でも1年に1回は交換をするのが良いと思われます。
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