お知らせ

vol.53 SRSV(小型球形ウイルス)

2001/01/26 アーテック倶楽部ニュース

寒さが厳しくなってきました。最近の寒波の影響で、岡崎でも雪が積もりました。そして野菜の高値が続いているようです。雪が降っているのを見ているだけならとても趣深くて良いのですが、そのきれいな雪が与える影響というのは、本当に計りしれず、自然の怖さを改めて思い知ります。

(冬に気を付けたい)SRSV(小型球形ウイルス)

「食中毒は夏場のもの?」いいえ、冬でも起こる食中毒があるのです。みなさんもよくご存じだと思いますが、小型球形ウイルス(以後SRSV)です。今回は、SRSVについてまとめてみたいと思います。
★SRSVとは?

Small Round Structured Virusの略で、小さく球形の構造をしたウィルスの総称です。

厚生省は平成9年5月31日付けで食品衛生法の一部改正を行い、食中毒原因物質として新たに小型球形ウイルスとその他のウイルスを追加しました。

★感染ルートは?

SRSVがヒトに感染するときには、主に生ガキなどの二枚貝が関与しています。SRSVは海水からかき等に取り込まれ、中腸腺内に存在します。

また、SRSV感染者や汚染調理器具からの二次汚染や汚染された水も原因として考えられます。

★食中毒発生件数が多い時期は?

主に11月~3月の冬場。

★症状は?

潜伏時間は24~48時間で、発症のピークは28~36時間です。下痢、吐き気、腹痛、発熱(38℃以下)が主症状です。通常3日以内で回復します。感染しても全員が発症するわけではなく、発症しても風邪様の症状ですむ人もいます。

抵抗力が低下している人や、乳幼児、高齢者は少量のウイルスで発症する可能性があります。

★予防方法は?

1)清潔第一!

調理をするときはマスクを必ずつけましょう。

トイレに行ったら必ず念入りに手洗いしましょう。手にウイルスがついたまま食材を扱い、二次汚染を引き起こします。調理器具の取り扱いも慎重に!用途に応じて使い分け、殺菌消毒を行います。

2)加熱!

食品を加熱するときは、基本的に75℃1分以上加熱しましょう。

3)体調に注意!

SRSVに感染していても、軽い下痢や風邪の症状の場合もあります。このような症状が認められた場合は調理に関わらない方が良いでしょう。

4)食中毒情報が頻発し出したら・・かき等の生食は控えましょう。また、食中毒が発生した採取海域と同じ海域から採取したかき等は使用を控えた方がよいと思われます。(しかし、必ずしも食中毒が起きている海域と同様の海域から採取したかきからSRSVが発見されるとは限りません)

それでは最後に、食中毒予防3原則!細菌を、
「つけない!」
「増やさない!」
「やっつける!」

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