お知らせ
vol.17 消毒用アルコールのまとめ
1999/03/12 アーテック倶楽部ニュース
連載★ HACCPこわい!?食品安全再点検★
「アルコール」のまとめ
「消毒用アルコールのまとめ」
1.消毒用アルコールの保管における注意
◆蒸発しない様、容器のフタをきっちりと密封しておくこと。
◆容器・噴霧器には必ず「消毒用アルコール(エタノール)」のラベルを貼り、明記されていること。
◆冷暗所に置くこと。
◆火気の無い所に置くこと。(ストーブや炊飯器、その他加熱機器の上に置かないこと。
2.消毒用アルコールの使用タイミング
■手指に対して、
☆料理の盛り付け前。
☆和え物を和える前。
☆洗浄後の生食用生野菜を取り扱う前。
☆冷やっこを取り扱う前。
☆加熱処理後の食材を取り扱う前。
★噴霧のポイント:手のひらと裏の両面に濡れるほど充 分に吹き付け、拭かないで自然に乾かすこと。
◇注意◇
キッチンに入る前、トイレに入った後、汚染のひどそうな可能性のある食品の下処理後、荷解き後、残菜処理後などは充分に洗浄を行い、「逆性せっけん」を使用するほうが良い。
※まな板への使用方法は15号で紹介致しましたので、省きます。
3.手指消毒の難しさ
厚生省の「腸管出血性大腸菌による食中毒に係る二次汚染防止の徹底について」の通知には「患者の糞便に触れたものは直ちに流水で充分に手洗いを行い、かつ、糞便にふれた部分を逆性せっけんまたは消毒用アルコールで消毒すること」としています。
でも、こんな意見もあります。
「本来は普通せっけんと流水で充分効果がある。逆性せっけんなどで滅菌しすぎると、かえって免疫力を低下させる。:文部省学校健康教育課/朝日新聞1996年11月3日付け。」
{世界最大の感染症研究機関である米国疾病管理センター(CDC)の病原菌対策は「普通せっけんで10秒以上もみ洗いし、流水ですすいでペーパータオルなどで拭き取る。」という程度のものだ。「洗いすぎて手荒れ状態になると、表皮の菌のバランスが崩れ、それまで無害だった特定の菌が急にのさばって手荒れを悪化させることもあるらしい。」:週刊朝日緊急増刊1996年8月25日号サイアス・O-157特集より}
どうでしょう。この食い違い。
疑問を残したところで、以前予告した通り、やっと「洗浄」に入れそうです。
次号の手始めは、やはり「手洗い」。
(参考文献:食品衛生早わかり/牧野権一著/柴田書店刊)
(参考資料:食品衛生/1997年11月号/社団法人日本食品衛 生協会刊 )
3/26号につづく