みんなの知恵袋

これまでアーテックにご相談いただいた中から、広く他の施設様でもお役にたつだろうものをピックアップして掲載しています。
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セラチア菌とは?

最近問題になってる腸内菌で、MRSAと同じくどこにでも潜み、大腸菌のように人の腸内にいる細菌の一種で、あざやかな赤い色をしています。
水や土中など自然界に広く分布しています。病原性は弱く、健康な人が菌をもっていても害を生じませんが、抵抗力の無い高齢者や癌の化学療法患者、免疫抑制剤を使用している患者では、日和見感染し、肺炎・敗血症などを起こして死亡することがあります。
このセラチア菌は、特に水周りを好み、シンク、石鹸、消毒液にも生息するので特に注意が必要です。また抗生物質にも耐性を示します。セラチア菌同定にはDNA解析により、どの菌株か知ることが可能で、感染ルートを知る有力な方法になります。検査は血液・痰・爪・蓐瘡部位から実施し、器具などは正規の拭き取り検査にて実施します。予防には、施設の清掃や消毒を徹底することです。

セラチアについて

Q1)健康な人も血液に菌が入ると発病するの?
A1)健康な方では発病する事はほとんどありません。たとえば、歯科治療を受けて歯を抜いた時には、抜歯したところから細菌が血液に入る事があります。この場合を『菌血症』と言い、あくまでも一時的な疾病です。重症の感染症である『敗血症』となるのは、抵抗力の極度に弱くなった方に限られます。

Q2)セラチア菌に感染したら、どうなりますか?
A2)セラチア菌の感染者となる方は、抵抗力の極度に弱った方に限られます。セラチア感染によって発病した場合は、具体的にはセラチア菌による肺炎、尿路感染、敗血症、心内膜炎などの病気を発病します。感染した場合でも、有効な抗生物質があります。

Q3)セラチアに感染するのは、どんな場合?
A3)セラチア菌は、健康な人に菌がついても発病することはありません。極度に抵抗力の弱った方については感染する可能性があります。感染の原因はほとんどが接触感染であり、空気感染することは、ありません。